もくじ
GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代
ここ数年で出会った本の中で、僕が大きな衝撃を受けた一押しの一冊。
それが『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』という本です。
1981年生まれ(なんと僕と同じ年!)の若き天才心理学者であるアダム・グラントさんの著書で、世界中の人々の「働く意義」を変えたといわれる大ベストセラーとなっています。
ギバー(人に惜しみなく与える人)
テイカー(真っ先に自分の利益を優先する人)
マッチャー(損得のバランスを考える人)
というわかりやすい3つのタイプに分けて、損ばかりしがちに思えるギバーがどうやって成功するのか教えてくれています。
今回は、この中から「100時間ルール」について紹介したいと思います。
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ボランティア活動の「100時間ルール」
100時間とは何の数字なのかというと、「人助け」に費やす時間の目安である数字が「年間100時間」という意味です。
GIVE&TAKEの中では100時間を、「与える」上でのマジックナンバーとまでいっています。
オーストラリア人男性2000人を対象に調査した結果、次のようなことがわかりました。
年間100~800時間のボランティア活動をしている人は、年間100時間未満、もしくは800時間以上ボランティア活動をしている人よりも、幸福度と人生への満足度が高くなっていました。つまり、ボランティアはやりすぎてもダメなわけです。
このことから、著者は100時間をひとつの目安にしておけば、「人助け」は大きな活力となり、かつ疲労感も少ないと結論づけています。
年間100時間は、1週間で計算するとわずか2時間となります。
毎週2時間程度なにかしらの「人助け」をする。
これが幸せな「与える人」になるための基準のひとつだと言えそうです。
親切は「まとめて与える」
とりあえず、「人助け」は毎週2時間を目安にすればいいのはわかりました。
ここでさらに考える必要があります。
結局、「人助け」は、毎日少しずつやるほうがいいのでしょうか、それとも週末なんかにまとめてやったほうがいいのでしょうか?
どちらのほうが幸福度が高くなるのでしょう。
「毎日少しずつの方が負担に感じないだろうし良さそう」
そう思いませんか?
僕もそう思っていました。
ある面白い実験結果が紹介されています。
被験者には6週間に渡って毎週5つの親切をしてもらいます。無作為に2つのグループに分けて一方は1日にまとめて5つの親切をしてもらい、もう一方は1日に1つずつ親切をしてもらいます。
6週間後、調査してみると片方のグループだけ幸福感が続くようになっていました。
そのグループは、意外にも「まとめて与えた」方でした。
つまり、1日にまとめて5つ与えた人の方が、1日に1つずつ与えた人より幸福度が高くなったわけです。
なぜ、こんなことが起こるのか?
研究者は、こう推測しています。
「1日1つだと、親切な行いの特徴や印象が弱くなり日常的に行っている親切と見分けがつきにくくなるからだろう」
つまり、自分でもはっきり自覚できないような人助けより明らかにわかりやすいような人助けをしようということです。
燃え尽きてしまう自己犠牲型ギバーは、相手の求めるままに、そのつどバラバラに与えてしまう傾向があると著者は書いています。その方が気が散りやすく、疲労感も大きくなり、結果的に気力を奪われてしまいやすい、と。
まとめ
①親切は1日にまとめて行うこと
②毎週2時間を目安にする
という二点を考慮すると、「よし!毎週○曜日はギバーDayにしよう」と決めてその日は同僚の仕事を積極的に手伝ったり、家事をやってみたりするのが幸福なギバーのあり方なのだと思います。
本日の学びは以上でーす。
明日に続きま~す!!