どーも!
らくがき薬剤師のヒロです!
劇薬や毒薬と聞くと、たぶんほとんどの方はあまり良くないイメージを持たれていると思います。
実際に劇薬、毒薬とは危険な医薬品であるということに間違いはありません。
しかし、一般にはあまり知られてない事実があります。
実はみなさんが処方されているお薬の中にも、その劇薬や毒薬が入っているかもしれないのです。
今回は薬剤師が劇薬そして毒薬についてどのように考えているのかお話したいと思います。
もくじ
「くすり」を逆から読むと「リスク」になる
有名な言葉でもあります。
この言葉、どこかで聞いた事がある方もおられるでしょう。
文字通り、その効果を逆に考えてみると危険にもなりうるということです。
わかりやすい例があります。
睡眠導入剤と呼ばれるタイプのお薬は強制的に脳の興奮を抑えることで睡眠状態に導き、不眠症を改善します。
高齢者やうつ病などで不眠が続く患者さんにとっては治療薬となります。
しかし、そうでない健常者が服用した場合、意味が変わってきます。
よく犯罪に使われることからもわかるように、急激に睡眠状態に引き込まれるという事は意識を奪われることになり、むしろ毒になるわけです。
使い方によって毒にも薬にもなる。
「くすり」の反対は「リスク」
これはお薬を服用する上で必ず覚えておいてください。
劇薬と毒薬とは
劇薬と毒薬について説明します。
劇薬や毒薬とは、人や動物の体内に吸収された時、副作用などの危害を起こしやすい医薬品のことです。
薬事法に基づき厚生労働大臣が指定しています。
そしてその危険性により劇薬、毒薬と分けられます。
ここで質問です。
皆さんはどちらがより危険性が高いと思いますか?
なんとなくおわかりかと思いますがその通り!毒薬なんです。
毒薬は劇薬に比べて10倍強い毒性を持っているものと考えてください。
そのため、「他の医薬品と区別して鍵のかかる専用の保管庫で管理しなければならない」と特別に規定されています。
劇薬は「他の医薬品と区別して保管しなければならない」という規定だけです。
ちなみに患者さんに処方されたお薬や購入された市販薬については特に規定はありませんので心配いりません。
まとめ
劇薬も毒薬と聞くとどうしても響きだけで恐怖心が湧いてくるかもしれません。
しかし、適正に扱えば必要以上に怖がる必要はありません。
劇薬、毒薬に限らずお薬には副作用が存在します。
そして処方した医師、調剤した薬剤師ともにしっかりリスクと必要性を考慮した上でお薬をお渡ししています。
そして、劇薬に指定されているお薬より怖い副作用を持つ劇薬指定されてない医薬品も実はかなり多かったりします。
不安なままお薬を飲むのは精神衛生上の問題もあり、回復を遠ざけることになりかねません。
なので、気になったことは何でも聞いてみる勇気を持ってください。
そして安心してお薬を飲んでいただきたいと思います。