今日は時間に対する考え方について書いてみる。
なぜそんな話をしたくなったのかというと、いい本に出会ったからだ。
毎度毎度いい本に出会ってブログに書いている。
そんなボクは、運だけはいい男だ。
というわけで、今回紹介する本がこれになる。
時間革命 1秒もムダに生きるな
著者:堀江貴文
ホリエモンこと堀江貴文氏の「時間に対する価値観」を書いた本だ。
書店でさらっと流し読みしてみようと開いてみたら、目次だけで惚れてしまった。
これがまたなんというか・・・
いかにもホリエモンらしい言葉で溢れていてシンプルに楽しめた。
20分程度で流し読みするつもりだったのに軽く熟読する始末。
「軽く熟読」と書いたが、言葉に矛盾があるのをツッコむのは無粋というものだ。
そんなやつは、好きになった女性からデリカシーがないという理由でフラれてもらいたい。
ところでこの本だが、何気なく書いてある文章のひとつひとつが、いわゆる一般常識を粉々に粉砕してくれる名言になっている。
ここではそのごく一部を紹介したい。
とにかくホリエ節が刺さりまくっている「らしい一冊」なので、ぜひ手にとって読んでもらいたい。
というわけで、もう一度ここに貼っておく。
世間を気にして悩むのはやめろ
自意識が描き出す「世間」は、心の中の幻である。
まず最初にグッと来た名言がこれ。
「悩む」ということに対するホリエモンの考え方は、偶然にもボクと同じだった。
人生における最大のムダ、それは「悩み」の時間である。
今でこそそんなことはなくなったが、実はボクは、小学生の頃から事あるごとに悩んではクヨクヨしているタイプだった。
中学生になるとそれがどんどんエスカレート、遂には息苦しくなってしまって一度みずから命を絶とうとしたことさえある。
大学生になって一人暮らしになっても、日々悩んでは眠れない日々を送っていた。
あるとき、ベッドの上で目をつぶって横になり、ふとそんな自分のことを考えてみた。
すると、こう思えてきた。
悩むことが好きで自分から悩むように問題を大きくしていると、こういうわけである。
これが「悩む」ということについて真剣に考えるきっかけとなり、自分なりの結論を出すことにつながった。
ボクが出した結論、それはこうだった。
本書の中で、ホリエモンもこんな風に書いている。
悩んでいる人の99%は、この「シンプルな心の事実」のまわりに、
余計な「世間」をゴチャゴチャとまとわりつかせて、何も行動が起こせなくなっている。
まったくそのとおりだと思ってしまった。
ボクも昔、ほんとによく悩んでいたからわかるのだが、
悩みの原因とはほかでもない自分なのだ。
本質だけに着目すると課題はシンプルなのに、
わざわざ自分から複雑にして悩むように仕向けている。
まるで、
「悩むのが当然であるかのような大きな課題に、自分が立ち向かっている」
とでも思うかのように。
そうすることで動けない自分を正当化していたのかもしれない。
どうでもいい世間体や、悩んでも解決しないことに時間を奪われて、結果的に人生を無駄にしていてはもったいない。
さっさと動いてみよう!
「ゼロイチ思考」の罠
手元から時間がなくなる原因の大部分は、ゼロイチ思考にあるのだ。
まず「ゼロイチ思考」って何?
ってことなんだけど、これは堀江氏独自の「ホリエモン語」というようなものにでもなるのかもしれない。
どういうことかというと、ホリエモンが言うには
「どうでもいいことに悩む人」
「物事に優先順位をつけられない人」
「何でも自分でやろうとしてしまう人」
そんな人たちには1つの共通点があるそうで、それがこの「ゼロイチ思考」にあるらしい。
「ゼロイチ思考」とは、簡単にいえば物事を「0か100か」、「全か無か」でしか考えられない思考性のことだ。
つまり、現実に存在しているいくつものグラデーション(中間層)を想像できないということ。
今、「グラデーション」なんておしゃれな言葉を使ったが、これはホリエモンが本書の中で使っている言葉だ。
なんてシャレた言い方だと関心したのでさっそく使いたくなった。
いわゆる「言いたいだけ」ってやつだ。
こんなんでごめんなさい。
話を戻すとしよう。
ではなぜ、この「ゼロイチ思考」が人生の時間を減らすことにつながるのだろうか。
世界は「AかBか」というように割りきれるものではない。
それなのに「ゼロイチ」の発想に縛られている人は、
「一度Aを選んだら、Aを継続しなければならない」と考えている。
だからこそ、Aを選ぶことを重大に捉えてしまい、結果として動けなくなる。
ここからさらにホリエモンは、「そもそも継続すること自体に価値はない!」とまで書いている。
日本人の文化なのか国民性なのかわからないが、どうも継続することにやたらと価値をおいている人間が多い気がする。
事実、ボクも子どもの頃なんかは、母親によく「一度始めたことは最後までやりなさい」と教えこまれた。
そして、実際にそうしてきた。
3年間泣きながらどうにか最後まで通い続けた少年野球が、その後なにかの役に立ったかというと正直疑問だ。
それどころか、ボクはその経験のせいで野球というものが今でもトラウマ的に嫌いだ(笑)
嫌な思いを長く続けたことで、むしろネガティブなイメージが形成されてしまった。
ここで絶対に誤解してほしくないのは、「継続すること」がムダだと言っているのではないということである。
「継続すること」は大切な場合も当然ある。
しかし、「継続すること」自体を重要視しすぎて「本来やりたいこと」を我慢していたり先延ばししたりするようであればどうだろうか。
つまり、「継続すること」自体が目的となってしまって、その先にある「手にしたい望み」がないような場合だ。
もしそのような場合、一度しかない貴重な人生をおろそかにしているとも言えるのではないだろうか。
ホリエモンは、そこに警笛を鳴らしている。
なにも考えず、「一度始めたことはとにかく続けなければならない」と思いこみ漠然と時間を投下していては本当にやりたいことはできなくなってしまう。
そういう選択ばかりを続けていては、貴重な人生の時間をすり減らし、後になってやれなかった後悔ばかりを増やすことになるかもしれないのわけだ。
睡眠への投資は、最高の時間術
本書は時間術の本なのに、健康のことにも触れている。
当たり前過ぎて大切なことほど忘れがちなのがボクらだ。
時間とは人生そのものである。
「時間=人生」ならば、健康を考えずして時間を有効に使う方法を語ったとしても、
それは机上の空論だと思う。
なぜなら、健康でなければ自由時間は大きく削り取られることになるのは火を見るよりも明らかだからだ。
実に様々な事業をしていてとても忙しいはずのホリエモンだが、健康のために睡眠時間はしっかり確保するようにしているらしい。
時間にすると、平均して7~8時間くらいは眠るようにしているそうだ。
そこには、こんな考えがあると書いてある。
睡眠時間を削るのは寿命の「前借り」
この言葉は、誰にでもわかりやすく睡眠の価値を伝えるのに最適なものだと思う。
常日頃から、睡眠時間を削って仕事をしたり、遊ぶ時間を作ったりしているような人は、一度自分の生活を見直してみた方がいい。
ボクは薬剤師として薬局に勤めている。
患者の病状を日々見ていると、睡眠の大切さを実感することが少なくない。
睡眠をおろそかにしている人ほど、風邪などにもかかりやすい印象があるし、老けていると感じることも多かったりする。
「別に長くなんて生きなくていい」と思う方もいるかもしれないが、ここでいう寿命というのは単純に平均寿命ではなく健康寿命も含んでいるので注意が必要だ。
睡眠をおろそかにして健康寿命を縮めてしまうことになれば、寝たきりでやりたいこともできないまま「不自由」に生きなければならない可能性も高くなる。
それを考えれば、睡眠は最高の時間術であることも納得ができるのではないだろうか。
ウソをつくことは他人時間を過ごすこと
健康に関する時間術の項で、こんなことも書いてある。
「自分時間」を生きたいのならば、極力、ウソをつかないほうがいい。
なんで?
と思われる方もいるだろう。
実はボクもそうだった。
どうしてウソをつくことが「自分時間」と関係があるのか、
本書には、こんな風に説明されている。
ウソをつくということは、相手の信じる現実にこちらが迎合する行為だから、
ウソをつけばつくほど、その人は「他人時間」を生きなければいけなくなる。
なるほど。
つまり、ウソはその瞬間瞬間を切り取って相手に「自分時間」を売り渡すような行為だということである。
ウソをつくということは本心を隠す行為で、もっと言うと「自分の意見を捨てて、相手の言い分だけを立てている」ということだ。
そういう意味では、自分を殺す行為とさえ言える。
この考え方に触れたとき、
「だからだったのか・・・」とボクは納得した。
どういうことかいうと、ボクはウソをつくのが昔から大嫌いだからだ。
できるだけ本心で生きていたいと思っているので、
今までの人生でもありのままを言って、その場の空気を悪くしたことも少なくない。
中学生のころ、こんなことがあった。
クラスの女子が授業中におしゃべりして耳障りだったボクは、突然、「うるせえんだよ、黙れ!」と叫んでブチギレたことがあった。
その時は授業をしていた先生も芽が飛び出るほどのびっくり顔だったことをボクは今でもはっきり覚えている。
今考えると、そりゃそうなのだ。
だってボクは、そう叫んだあと、そのまま机に突っ伏して寝てしまったのだから(笑)
そんなどうでもいい昔話はどうでもいい。
ここでボクが言いたいのは、ホントはみんなウソなんかつきたくないでしょ?ってことだ。
「ありのままの自分を認めてもらいたい」
これが多くの人の本音ではないだろうか。
このパートでホリエモンは、少なくとも「自分に対するウソ」だけはつかないほうがいいと言っている。
誰かに気を使ってウソをついた方がいい場合も、当然あると思う。
しかし、できるだけ自分にだけはウソをつかないようにしてみよう。
奪われていた「自分時間」を少しずつ取り戻せるかもしれない。
まとめ
ほんの一部だったが、ボクの印象に残った文章を名言として紹介してみた。
ここでまとめてみると以下の4つだ。
あなたの心に残るような名言が1つでもあったのなら、迷わず手に取って読んでみることをおすすめする。
ホリエモンの著書は読みやすい本が多い。
普段読書しないような人間でも、1時間もあれば読める。
さらに、ホリエモンの考え方に共感できる人なら、いい気晴らしにもなるおまけつきだ。
ばしばし言ってくれるのでスカッとするのだ。
正直に言っちゃうと、ボクはマイペースな人間なので「1秒もムダに生きるな」とは、まったくもって思わない。
だけど可能な限り楽しく日々を過ごしたいとは思っている。
だから改めて、ちょっと時間の使い方について考えてみようかなと思うような、そんな一冊になった。
ぜひ、手にとってみて欲しい。
ここまで読んでくれたあなたに、これだけは言わせてもらおうと思う。
心から、
ありがとうございました。
ねこじたのヒロでした。
時間革命 1秒もムダに生きるな
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